タイル使いでレトロな雰囲気が魅力

東京の高級住宅街のひとつ「白金台」。銀杏並木を心地よい風が抜けるプラチナ通り沿いに建つ、レトロマンション好きに人気の、白金台桜苑マンションのリノベーション済み居室です。

昭和50年代築ながら、飴色タイルで覆った外観、桜をモチーフにした黄褐色のタイルで覆った共用廊下は、昭和30年代・40年代を思われるレトロな風合いです。木製の集合ポストもレトロ感を増しています。

ヴィンテージマンションやレトロマンション好きの方から、お問い合わせをいただくことが多いマンションですが、マンションの雰囲気が、惹き付けるのかもしれませんね。

白金台桜苑マンションの取材後、タイルについて考えてみようと思い、久しぶりに「日本タイル博物誌」を開きました。布目の泰山タイル、窯変タイル、象嵌タイル、スクラッチタイル等、様々なタイルを使用した建物が紹介されている本ですが、その中に、旧渡辺甚吉邸も。

プラチナ通り沿いについ最近まで建っていた、室内装飾を今和次郎が行った、チューダー様式の木造住宅です。

旧渡辺甚吉邸は解体されてしまいましたが、東大医科学研究所や港区郷土歴史館、庭園美術館、八芳園など、歴史的な建築物が多い地域です。建築家の土浦亀城自邸（旧）も近くですし、魅力的な家屋も多く、そういった建物で形成されている町並みも、白金台の魅力のひとつです。

内装は、いたってシンプル。クロスやフローリングの張替のみならず、キッチン・トイレ・洗面台・浴室といった水回りの設備まで交換したフルリノベーションです。

隣に建物が建築中なのは残念ですが、角部屋で二方向にバルコニーがあり、取材中も風が緩やかに通り抜けていきました。

白金台桜苑マンション
南北線・都営三田線「白金台駅」徒歩8分
JR線・日比谷線「恵比寿駅」徒歩14分
JR線・東急目黒線・南北線・都営三田線「目黒駅」徒歩15分
日比谷線「広尾駅」徒歩15分
港区白金台5-5-16
山手線