中古マンション購入するなら10年後の残債を目安に【2/2】

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中古マンション購入するなら10年後の残債を目安に【1/2】

10年後に世田谷区のこの場所で2,582万円以上で、売却できると思いますか?
これは誰にもわかりませんが、「10年後の残債を意識してみる」ことはひとつの指標になるのではないでしょうか?

Aさん:確かに。金利も安いから元金がこんなに減るんですね。

私:例えば金利が1.3%だとしたら、10年後の残債は2,656万円。その差は約74万です。大きいですよね!

Aさん:私が探しているエリアはそんなに値下がりしないような気がします。これを聞いてしまうと今の賃貸が10万円くらいだから、どぶに捨てている感じがしてきた(笑)

私:どぶって(笑)
もし仮に、売却時(10年後)の市場価格が3,200万円だったとします。
そうすると、売却諸費用(112万円)を差引いても506万円が手元に残ることになります。

もっと言えば、最初に入れた250万円が10年間で506万円に育ったとも考えられます。もちろん10年間の居住空間も得ながら。IRR(内部収益率)はざっくり7%!(管理費・修繕費・固定資産税を除く)まぁ、そこまで考えると必要はないと思いますが・・。

住宅ローンにおける元金返済の力


どうしてお金が残るか。その正体は、紛れもなく毎月の返済のうちの元金なのです。
つまり、元金は自分への貯金という考え方ができます。ただし売却した時に戻ってくる貯金とでもいいましょうか。もちろん売却しなければご自身の含み益(純資産)になります。

余談ですが、私はこの枠(二番抵当)を使って、投資物件を購入しました(笑)
そうすると、自宅を売却せずに住み続けることができ、自己資金を出さずにローンが組めます。この枠を銀行は純資産とみなしますから。
そうすると、家賃収入を得ることと同時に、投資物件側でも元金返済が進みますから、資産拡大スピードは進みます。

もちろん、それに伴い空室リスクや設備故障リスク等、抱えるリスクがいろいろと増えるのも事実です。そのリスクをとれるかどうかが、投資するかしないかのポイントです。

結局のところ、経済合理性で考えた時に大切なのは、常に市場価値(いくらで売れるか)なのです。

郊外の新築を購入してしまうと、10年経って市場価値が下落していたということはよくあります。売却するにも自己資金を出さないと売れない。そうすると、保有すると身動きができなくなるという構図は成り立ちます。不動産で大事なのは土地の価値です。価値を維持できるエリアなのかどうか。ちなみに建物は、時間と共に確実に減価するのと同時に人の好みの問題もあります。

【売却時の残債+売却諸費用】を上回る価格で売れない限り自己資金を持ち出しになります。
自己資金が手元になければ、抵当権を抹消できませんので、売却することはできません。元金返済のスピードと市場価値が下がるスピードの競争になるわけです。

元金返済と市場価値の35年間徒競走!ゴール地点は「ゼロ」
元金返済が早いほうがあなたにとって勝ち(価値)です。笑

市場価格に足が速い選手(物件)が多いこと多いこと。

Aさん:投資物件とかすごい!夢がありますね。幸い探しているエリアが好立地といわれる場所なので、購入するのが良いのではないかと思ってきました!市場価値があまり下がらないなら、元金分が貯金にもなりますし。もしかしたら、私の自宅購入には、「所有することの安心感」と「資産形成」要素が強いのかもしれないと思い始めました。ライフスタイルや環境が変わっても、市場価格が維持できれば安心できるということですね。

私:見えてきましたね!でも、保有しないことで様々なリスクを回避しているのも事実です。それらをしっかり比べたうえで、自分にはどちらが合っているのかを考えてくださいね。自宅の購入は、経済合理性だけでは語れないものがあると思いますから。

といっても市場価格に関しては、誰もわかりませんよ。2500万円まで下がるかもしれないし、4000万円になることだってあり得ます。一生住むなら、市場価値はあまり関係ないかもしれませんけどね。

ただ現状として、今は金利がとても低いため元金返済のスピードが早くなることは事実です。そして団体信用生命保険という保険もついてきます。Aさんに万が一のことがあれば、ローン残債がゼロになる保険を銀行が勝手につけてくれている訳です。まぁ、そのコストは金利に含まれているということですね。

でも、これらを踏まえていると、購入するにしても賃貸にするにしても、自身の判断基準がぶれなくなりますよ。Aさんがどちらの判断をするにしても、私たちはそのような気付きを与えられる仕事ができればいいなと思っています。

Aさん:確かに判断力は上がると思います。元金返済と市場価値はポイントですね。今は残す人はいないけど、やはり資産を持つ安心感はあるかもしれないですね。

私:ちなみに青山物産では中古マンション購入のゼロアパだけではなく、ガレージ賃貸というサイトも運営しているので、どちらでもお手伝いできます。
ガレージ賃貸はかなりレトロな物件をご紹介していたりします。レトロな物件は保有するのは怖いけど、賃貸なら住んでみたい!と違った住まいの考え方もできますよ。
色々な人の話を聞くことができるので、面白いですよね(笑)

Aさん:確かに。資産性とライフスタイル、両方の考え方が整理できた気がします。

私:それはよかったです!
ちなみに、元金返済ばかりに気を取られて、ローン年数を短くしてしまうと、毎月返済が苦しくなってしまうことがありますから、その辺は注意が必要ですね。

購入することがゴールではなく、そこで生活を愉しむことこそ本質だと思います!

Aさん:いろいろと見えてきた気がしました。ありがとうございました。

まとめ

・〇年後の元金返済と市場価格について考える。
・元金返済と市場価値の徒競走。元金返済が早いほうがあなたの勝ち。
・賃貸と購入は抱えるリスクが違う。自分にはどちらが合っているのかよく考える。
・今は金利が低いので元金返済がスピーディー。
・賃貸はお手軽というけど、購入でも物件によっては売れるし貸せる。
・賃貸は全て大家さんに支払う。購入は、銀行と自分に支払う。(税金、管理費修繕積立は別)

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福永夕太

福永夕太専務取締役

投稿者プロフィール

1981年生まれ。2児の父。銀行出身。様々な投資判断を得意とする。自宅は築古マンションをリノベ。その他投資物件を複数保有。マンションの建築年を覚えるのが得意(笑)自宅近くに畑を借りて耕しています。
【保有資格】 ・CPM(米国不動産経営管理士) ・宅地建物取引士 ・ファイナンシャルプランナー(AFP) ・2級ファイナンシャル・プランニング技能士 ・賃貸不動産経営管理士 ・相続アドバイザー

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