先日、30代女性をご案内した時の事です。
世田谷区内で3000万円台の中古マンションをご紹介したのですが、「実際のところ、買った方が良いのか賃貸が良いのか、迷っている」と話されました。

最初は購入するつもりで、リノベーション済物件を5件程内覧されたようですが、見ているうちに分からなくなってきたと。

実際、不動産会社の中には仲介手数料欲しさに、その方に合っていないとしても購入することを強く勧めてくる会社もないわけではありません。同業者として残念なことですが、事実でもあります。

確かに賃貸仲介の場合は、手数料として家賃の1ヶ月分を上限とする定めがあります。成功報酬が家賃の1ヶ月分よりも、大きなお金が動く売買の大きな手数料を狙いたいと考え、お客様本位の商売ではなくなる業者もいるかもしれません。その強引さがお客様の心理を左右することとなり、結果、当初の想いとかけ離れ、どんな物件が自分に合っているのかわからなくなってしまうこともあり得る話です。目的が明確でないと、気持ちが揺らいでいくのは仕方ないことです。

では、その方と私がどのようなやりとりをしたかを、文字にしてお伝えしようと思います。

世田谷区マンションご案内での会話

※賃貸か購入か、わからなくなってきたことを受けて

私:今回自宅を購入する一番の目的はなんですか?

Aさん:この先、賃貸だとなんとなく不安だから、購入した方がいいかなって。

私:確かに賃貸は大家さんに家賃として払うので、いくら払っても自分のモノにはなりません。ただ、それで回避できているリスクもありますよ。
例えば、地震リスクや建物設備修繕リスク。または資産として所有しないので、価格値下りリスク。あとは、生活が変わった時に気軽に引越すことができます。

Aさん:先日自宅のエアコンが壊れ、大家さんに直してもらった時、私が所有していたら全部自分でやらなければならなかったのだなぁと思いました。
実際、転勤はなさそうですけど、結婚する可能性はあると思います。今は別れたばかりですが。(笑)

私:将来は誰にもわからない、という前提で考え方を分けてみると、
「ライフスタイル」と「経済合理性」を考えてみるとわかりやすいかもしれません。

よく、賃貸が得か購入が得かの話が出ますよね?でも、経済合理性の話ばかりにフォーカスされる風潮があるように感じています。賃貸よりも購入の方が、毎月のランニングコストが安いからお得だというような話です。

キャッシュフローだけで比べても全く意味ないですが、一生住み続けるなら目安としては機能するかもしれませんがどうでしょう。やはり、ライフスタイルが変わる可能性は高いのではないでしょうか。

実際には、キャッシュフローだけを比べても全く意味がないのですが、もし、一生住み続けるなら、それも、ある程度は目安となるかもしれませんね。ですがどうでしょう。生きていく限り、誰もが、ライフスタイルが当たり前のように変わる可能性は高いのですよね?それを踏まえたうえで、経済合理性を考えるとするなら、どうすべきか明確になるのではないでしょうか。

つまり、「購入する物件による」ということです。

買う場所によって変わるというわけです。それには、ゼロアパでも物件ごとに掲載している、10年後の住宅ローン残債は考え方のひとつの目安となりますよ。

例えば、こんな例があったとします。

物件価格:3,500万円、諸費用:250万円
住宅ローン:3,500万円、自己資金:250万円

そうすると10年後に、2,582万円まで残債が減っています。この時に大切な考え方が市場価値です。要するに、10年後いくらで売却できるかということです。

10年後に世田谷区のこの場所で2,582万円以上で、売却できると思いますか?
これは誰にもわかりませんが、ひとつの考え方として「10年後の残債を意識してみる」のも指標になるのではないでしょうか?

つづく↓
中古マンション購入するなら10年後の残債を目安に【2/2】

福永夕太

福永夕太専務取締役

投稿者プロフィール

1981年生まれ。2児の父。銀行出身。様々な投資判断を得意とする。自宅は築古マンションをリノベ。その他投資物件を複数保有。マンションの建築年を覚えるのが得意(笑)自宅近くに畑を借りて耕しています。
【保有資格】 ・CPM(米国不動産経営管理士) ・宅地建物取引士 ・ファイナンシャルプランナー(AFP) ・2級ファイナンシャル・プランニング技能士 ・賃貸不動産経営管理士 ・相続アドバイザー

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